【南海トラフ】水深2000mの海底で「沈降」を初観測!大地震のひずみ蓄積メカニズムを専門家が徹底解説

巨大地震の発生が懸念される南海トラフ震源域の「今」を知る上で、極めて重要なニュースが報じられています。週刊地震ニュースの「【解説】南海トラフ震源域で 水深約2000メートルの海底の「沈降」を初観測」の動画では、海洋研究開発機構(JAMSTEC)による最新の観測結果が詳報されました。水深約2000メートルという深海の海底で、「地盤の沈降」が初めて確認されたという衝撃的な内容です。

この快挙は、海底地震・津波観測網「DONET」に設置された高精度な水圧計と、新たに開発された校正装置によって実現しました。紀伊半島沖の2地点において、年間1.5cmから2.5cmという微細な地盤の沈み込みが継続していることが確認されたのです。

では、この「沈降」は何を意味するのでしょうか。

南海トラフでは、海側のフィリピン海プレートが陸側のプレートの下に沈み込み続けています。このとき、陸側のプレート先端は海側に引きずり込まれる形で歪み(ひずみ)を蓄積し、その結果として海底が沈降します。この現象こそが、プレート境界が限界に達して跳ね上がり、巨大地震と津波を引き起こすエネルギー源となるわけです。今回の初観測は、まさしく巨大地震に向けたひずみの蓄積が、海底の最も重要な場所で進行している動かぬ証拠と言えます。

将来的に多数の地点で長期観測が実現すれば、大地震や津波の発生リスク評価精度を飛躍的に向上させることが期待されています。

そして、この遠い深海のニュースと並行して、私たちの身近でも地震活動が続いています。10月3日昼頃には、千葉県南東沖と東京湾を震源とする地震がわずか10分程度の間に相次ぎ、東京などで震度2が観測されました。

私たちは深海で進む静かな地殻変動や、身近で起きる小さな揺れを、単なるニュースとして消費するのではなく、防災・減災への意識を新たにする契機としなければなりません。


【解説】南海トラフ震源域で 水深約2000メートルの海底の「沈降」を初観測『週刊地震ニュース』youtube/日テレNEWS)

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